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逃げることは、決して負けではない

逃げて成功した友人の話

 僕のコラムを知った友人が僕に教えました。「実は昔、自分が会社を辞めたきっかけは社内のいじめだった」と。彼は30代の時に勤めた大企業を辞め、転職して起業のきっかけをつかみ、最近、上場も果たしました。「有能な上司が社内のいじめに遭い、自殺した。それを見て辞める決心をした」とその友人は僕に話してくれました。彼は最初の職場から逃げることで、ビジネスの成功と幸福な人生をつかみました。

 自殺は子供の問題だけではありません。日本では毎年3万人もの自殺者がいます。自殺はあくまでも不幸の氷山の一角です。自殺までいかなくても、体と心の健康を害しながら生き地獄のような日々を送っている方々の数はそれの何十倍、何百倍もいるでしょう。

 これだけ経済的に豊かになり、社会福祉も諸外国と比べても充実した国なのに、幸福感が得られず苦しさにまみれて、自ら死に至る日本人がいるのはなぜでしょうか。

 戦後の焼け野原から世界第2位の経済大国になったのは、日本人が必死になって“頑張ってきた”からというのに、異論を唱える人は少ないはずです。日本人に限らず世界の人が、勤勉に努力してきた日本人に対して敬意を払っています。“頑張って”豊かな社会を作ってきたにもかわらず、その社会に希望を見いだすことができずに死を選ぶ人が増えているというのは皮肉としか言いようがありません。

逃げることで生き抜き、強くなる

 また自分のことで恐縮ですが、僕は幼い頃に母に抱かれて北朝鮮の国境に逃げました。秘境に逃げないと文化大革命の荒波に飲み込まれるからです。月の光を借りて凍りついた鴨緑河を歩いていると母が滑って転倒し、僕は投げ出されました。僕の泣き声を追って母が見つけたのは、漁師が魚釣りのために開けた氷の穴から数センチのところでした。

 5年後、政変の嵐はとうとう北朝鮮との国境にもやってきました。家族で汗水を流して建てた家と開墾した農地、そして親しくなった隣人を捨ててまた逃げました。この時、僕は母に抱かれてではなく、自分の足で歩いていました。列車に乗る時には、5年間も家族同様に過ごしてきた犬を一緒に乗せることはできず、胸を切り裂かれる思いで大好きな犬を隣人に預けました。

 別れ際、犬に抱きつき泣いていた姉の姿は今も忘れられません。逃亡先に着いた時、隣人の手紙も届きました。「お宅の犬は空になった家の玄関に座っています。来る人にはもう吼えませんが、餌を与えても食べてくれません。痩せこけているのでどうしたらいいですか」
手紙を読みながら、家族皆で泣いたことも脳裏に焼き付いています。当時、10歳の姉は戻って犬の世話をすると泣きだし、2日間もご飯を食べませんでした。あれ以来、我が家の誰もが、犬を飼うことがありません。

 その後も、私と姉が新彊に、2人の兄は黒龍江省に逃げました。我々の家族がこんなにも悲しい思いをして逃亡生活を送らなくてはならなかったのは、過去に祖父が商売で人を雇ったことがあったからです。祖父は「人民を搾取した」と断罪され、その子孫である我々もその罪を背負わされ、いわれのない差別、酷いいじめを受けることになったのです。逃げることはその苦しみから解放する唯一、かつ有効な手段でした。

 今思えば父は、家族を守るために必死になって努力していました。誰も頼る人も、たいした情報もないのに、5人の子供を連れてあちらこちらを逃げたものです。愛情と汗を注いで築いた家や土地を捨てて、ともかく家族を守るために逃げました。父の必死の努力がなければ、今の僕ら兄弟姉妹はなかったと言っても過言ではありません。

 逃げるというと、努力をしないことのように思えるかもしれません。でも逃げることも、努力がいるのです。僕が前回の記事でも今回の記事でも言っている「逃げる」とは、努力もせずに、困難から目を背けることではありません。

 どんなに努力しても報われる希望が見いだせない時には、その環境から逃れ、違う機会が巡ってくるのを待つことは、前向きな努力と考えるべきです。この努力を通じて、人間は生き抜く力を身につけるのです。

「頑張れ」と檄を飛ばす大人は強いですか

 前回の記事のコメントの中に「子供が弱いから自殺した」という趣旨の意見がありましたが、僕は同意できません。子供を守るのは、大人の責任であり、義務です。弱い子供にも強くなるように時間をかけて教えていくのが、大人の責務です。頑張れという精神論だけでは、守ることはできません。
大人の世界も同じことです。にもかかわらず、相変わらず精神論だけで自分の責任を弱い立場の人間に押しつける慣行がなくなりません。頭の古い経営者は、サービス残業を拒否する社員に対して「この頃の社員は甘い」と言い放ちます。僕にしてみれば、サービス残業を通じて社員を搾取しないとやっていけない会社の経営者こそ甘いです。

 風邪を引いて弱った体を押して出社した社員に、こう吼えた上司がいました。「おまえ、気が緩んだから風邪を引くんだ。もっと気合いを入れろ!」。

 風邪は紛れもなく体内に広がった細菌やウイルスによって引き起こされた病気です。具体論に弱い上司に限って「頑張れ」の精神論を、頑なに守ります。このことは企業コンサルタントを通じて、嫌なほど実例を見てきました。

逃げることで主張し、そして「異」を認めよう
 極論ですが、嫌な組織が存在できる最大な理由はその構成員がそこから逃げないからです。逃げ出せば、間違いを犯している組織はなくなるのです。旧東ドイツが崩壊した大きな原因は、市民が逃げ出したからです。後ろ向きの組織から逃げることは前向きになります。自分を受け入れてくれない仲間から逃げることは、自分を受け入れてくれる仲間との出会いをもたらしてくれます。逃げることで自分の主張を守り、自分との「異」を認めましょう。

 人間関係で自殺したり健康を害したりするような状態、毎日の登校や出社を苦に思う状態、上司の顔を見るだけで胃が痙攣する状態、夫婦が互いに生理的に嫌になる状態…。

 自分の力でどうにもならないこれらの不幸から逃げることは、人生に欠かせない努力であり、義務だと思います。僕はそんな苦しみの中にいる人に何十回も何百回も同じことを言いたいのです。

 「早く逃げてください」と。


以上コピペ。

人の意見は様々です。
世の中も様々です。
間違いないのは、
「今の自分の周りの社会が、
世界の全てでは決してない。」
という事でしょう。


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